うつにならないための緊急対策。 | ひとりごと | 心理カウンセラー 衛藤信之 | 日本メンタルヘルス協会

えとうのひとりごと


■うつにならないための緊急対策。
2000年7月10日
 独り言が、出てこないほど忙しい。
忙しいと書いて、心を亡ぼすとは、うまく言ったものだ。
 各地の講演や行く先々で時間を縫って入ってくるカウンセリング。だから移動中のほんの僅かな間にも短時間の睡眠をとる。まるで首根っこを吊り下げられて高速で人々の間を走っているようです。昔はもう少し人との出会いが丁寧だったよね。今はキッチリと
 人と対面しているのだろうか?
 出会う人の数が人生の中で決まっているなら、すごく損をしているような気がするのです。沢山の人々の前で話をする講演会。相手はこちらを見ている。僕は相手の「人となり」を知らない。とっても残念な出会い方ですもんね。いろいろの地方に、いろいろな生活が在って、そこにいろいろな人生を生きている人達の瞳がある。一度の人生で、僕はどれだけの人々と、心からふれあうことが出来るのだろう?
 こころよく向こうから話しかけてくれる人よりも、話せなくて講演会場から帰って行く人と「話す」ことがカウンセラーとして必要なのではないかと思うと、フト淋しくなる時がある。
 へへへへェ。 これは完全に軽度の「うつ」です。
きっと、たくさんの人に出会いながらカウンセラーとしての役割に埋没しすぎているせいなのです。ペルソナに対してのシャドウの氾濫です。風呂につかり過ぎるとのぼせて湯アタリします。日光にあたり過ぎると日射病になります。人に「役割」で出会い、心がふれ合わないと「人アタリ」してしまうものです。だから、人あたりのいい人は「うつ病」になります。芸能人の「うつ」や「自殺」もこのへんです。

 子供みたいに、泣いてみてもいいですよ。「ムリなことを頼むじゃねぇ」「俺はそんなに強くない」「私は天使じゃない」何でもいいから吐き出せるところをお持ちなさい。なぜなら、人間は多面体だから。強い時もあれば、弱気の時もある。優しい時もあれば、妙に冷たい時もあるのかもしれない。自信にみなぎる時もあれば、誰にも会いたくない時もある。そんなものじゃないですか人間は。それでも生きて行かなければならないの
 だから。生きることは大変だものね。 
 だから、時には「積荷が重い」とゴネレバいいさ。ムリして笑っていると積荷が軽くなるのかい? だから、「積荷が重たいんだよ、バカヤロー」て言う時が有ってもいいのさ。誰しも、皆そうだから。そうしたら、また歩き出せるだろ。人は君が思っているほど、君に求めていないから。
 僕にも一人旅が必要なようです。誰にも気を配らなくてもいい旅が。「人アタリ」の処方箋は、「開き直る」こと、「人ではなく自然に出会う」こと、「休みを取る」こと。僕に休みを下さい。スケジュール的にムリですか? やっぱり。
            カウンセラーでも「うつ」になってやる。 バッキャロ〜!

協会より、
「独り言におきまして不謹慎な発言がありましたことを、ここに深くお詫びいたします。」

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